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免疫_栄養成分①

今こそ乳酸菌を!

 「緊急事態宣言」が11都府県に再発令される中、新型コロナウイルス感染症が顔の見えない「誰か」がかかっているものから、顔知れた「あの人」がかかっているもの、とより身近になってきました。ただ、すっかり日常化し「免疫と食」といった観点への関心は薄れています。ここで今一度、免疫機能維持に関連する栄養成分をご紹介します。(画像:photo-ac.com) 

俗称!?「乳酸菌」
「乳酸菌」は「糖類を発酵させエネルギーを得て乳酸などを生成する細菌」の慣用的な総称で、学術的な呼称ではありません。ただ、
古来より私たちの食・健康に深くかかわる細菌で、この名はなじみ深いものでしょう。

乳酸菌の種類
 乳酸菌はその形態や発酵形式などによって分類されています。 図1)
発酵形式の違いは食品発酵の観点からみると重要な点で、その形式は2種類に大別されます。ホモ乳酸発酵では糖から乳酸のみを生成しますが、ヘテロ乳酸発酵では乳酸以外にもエタノールや二酸化炭素、酢酸などを生成します。これらの副生成物が発酵食品の風味に影響を及ぼすようです。

免疫と乳酸菌のおはなし 
 乳酸菌は植物や食品、ヒトの体内にも存在しますが、昨今では体内、特に腸管に存在する有用な働きをする菌「善玉菌」の一部としても注目されています。そもそも腸内には細菌がおよそ1000種類、100兆個も生息しており、この細菌達を「細菌叢(さいきんそう)」といいます。これらが免疫に多大な影響を与えると考えられているため、ビフィズス菌のような乳酸菌が細菌叢で占める割合を理想的なバランスに近づけることがヘルスケアには重要とされています。

 この免疫に関してはすでにNK細胞と栄養成分で記載しましたが、乳酸菌は腸管壁のリンパ節に存在する免疫細胞に、インターロイキン12やインターフェロンγといった生理活性物質の産生を促して自然免疫の主力であるNK細胞を活性化すると想定されているようです。また、乳酸菌などがつくり出す代謝産物の中には、NK細胞の活性を強めるものがあることもわかってきています。その他にもビタミン合成や吸収促進、蠕動運動の亢進による便通促進といった有益な働きがあります。

腸内乳酸菌を増やすには
 腸内の乳酸菌の割合を増やすには乳酸菌のような善玉菌自体を摂取することと、乳酸菌のエサとなるもの(食物繊維、オリゴ糖)をとることです。

 では、乳酸菌自体をとるのに、どんな食べ物をどの位食べたらよいのか、というと、これは一概に設定するのは難しいようです。なぜなら整腸作用など有益な効果を得られる量というのは個人差が大きいためです。整腸作用でのおおよその目安としては約100憶個/日と言われているようで、特定保健用食品として認可されているヨーグルトや乳製品乳酸菌飲料などでは含有量が明記され、1回量で目安量を満たしているものも多くあります。

 ただ、これらは動物由来の乳酸菌ということで胃酸などに弱く、腸内での生残率が低いです。一方野菜や穀類などを原料とする植物由来の乳酸菌(発酵漬物や味噌などに含まれる)は胃酸や塩分にも強く、腸内での生残率も高いです。ぬか漬、たかな漬、しば漬、赤カブ漬、キムチといった発酵漬物には植物性乳酸菌が1g当たり数千万から数億個ほど生息しているとか。ただ塩分も含まれるので、1日に数切れ、20g程度を目安にし、味噌汁も1日1回とるようにするのがよいかと思います。

  最近は菌類の熟成が済んでいて簡単にぬか漬が手作りできるぬか床が販売されていますので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

【参考資料】
厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト eヘルスネット
「腸内細菌と健康」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html
独立行政法人 国立健康・栄養研究所「健康栄養フォーラム」https://www.nibiohn.go.jp/eiken/hn/modules/smartfaq/faq.phpfaqid=1486.html#
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会「特定保健用食品」https://www.jhnfa.org/onaka-3.html

(管理栄養士 柳澤)

【関連記事】
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第1回 バランスのよい食事
第2回 食事量の正解を測るには

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